スニーカーを海外で購入した場合にかかる関税は?簡単計算方法

こんにちは!SGです。
今回は海外ショップでスニーカーを購入する時に切っても切り離せない問題、『関税』についてのお話です。

スニーカーはほとんど関税の免除対象外

まず、通常個人が海外通販で商品を購入した場合、課税対象額が10,000円以下であれば関税及び消費税が免除されることになっていますが、例外の物品もあり、靴もその1つになります。

「課税価格の合計額が1万円以下の物品」の判断は、次の基準により行われます。
(1)1申告に係る輸入貨物の課税価格の合計額が1万円以下のもの
ただし、1インボイスに係る貨物を分割して申告した場合には、そのインボイスに記載されたすべての貨物の課税価格を合計したものになります。
(2)郵便物については、1つの包装に梱包された輸入貨物の課税価格の合計額が1万円以下のもの
ただし、同一差出人から同一名宛人に、同一時期に分散して郵送されたもの等(例えば、郵便物の重量制限により分割して郵送されたもの)は、当該分割されたすべての郵便物の課税価格を合計したものになります。

(参考)「関税を免税しない物品」として定められている物品の主なもの
革製のカバン、ハンドバッグ、手袋等、編物製衣類(Tシャツ、セーター等)、スキー靴、革靴及び本底が革製の履物類等

(関税定率法第14条第18号、関税定率法施行令第16条の3、関税定率法基本通達14-21、輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律第13条第1項第1号)

:1006 課税価格の合計額が1万円以下の物品の免税適用について(カスタムスアンサー)より

この革靴及び『本底が革製の履物類”等”』というのが厄介で、一部でもレザーやスエード生地を素材に使っている靴も含まれるようで、市場に出回っている大多数のスニーカーは『関税を免税しない物品』に含まれることになるかと思います。
海外ショップで購入する時は、基本的に関税がかかるものとして考えておいたほうが良さそうです(たまに運良く免除される時もありますが)。

課税対象額とは?計算方法

まず個人輸入で関税対象となった場合、関税対象額は商品代の60%、つまり『商品代×0.6』が関税計算の対象となります。
例として10,000円が商品代だとしたらこれの60%(10000×0.6)で6000円に対して関税計算がされます。

ちなみに前述の課税対象額が10,000円以下というの話では、実際の商品代が16,666円以下(16666×0.6=9999.6)で関税が免除されるという計算になります。

先程お話したとおり、みなさんが普段購入されているほとんどのスニーカーは関税の免除対象ではないかと思いますので、関税対象額=商品代金×0.6ということを前提に話を進めていきます。

靴の種類で関税率が変わる

靴は使われている素材によって関税率が以下のとおり変わります。

  • 革靴・ファー付きの靴:30%もしくは4,300円の高い方
  • スニーカー、スポーツシューズ:8%
  • レザー、スエード生地などを一部でも使ったスニーカー:30%
  • キャンバスシューズ:6.7%

革靴の話はここでは詳しく述べませんが、どんなに安いものでも最低4,300円と高い関税が課せられます。

1番注意が必要なのはレザーやスエードを使っているスニーカーで、一部でもそれらの素材が使われていると関税率が30%と高くなります。
海外ショップでスニーカーを購入/抽選する際はスニーカーの画像や紹介文を見てレザーかスエードが使われているかどうかということも確認して上で関税額を計算、準備しておく必要があります。

関税の簡単な計算方法

今回は14,000円の一部スエードを使ったスニーカーを例として計算していきたい思います。

スニーカー代金:14000円

14000×0.6=8400→課税対象額。これに30%の関税率になるので

8400×0.3=2520→100円未満切り捨て→2,500円が関税額になります。

消費税も課せられる

関税に加えて、消費税の支払いも必要になります。

消費税の計算は

(関税額対象額+関税)×0.1=消費税

今回だと

(8,400円+2,500円)×0.1=1090→100円未満切り捨て→1,000円が消費税になります。

通関手数料

運送業者に払う手数料も発生します。
これは運送業者によって料金が違います。

国際郵便:通関料 200円

FedEx:特別取扱手数料 500円(非課税)または関税+消費税合計の2%のどちらか高い方

UPS:関税・消費税特別手数料 1000円または関税+消費税合計の2%のどちらか高い方

DHL:立替納税手数料 1,100円(税込)または関税+消費税の2%のどちらか高い方

普通に個人でスニーカーを購入する場合で関税+消費税の2%が手数料を超えることはまずないので、基本的には各業者とも手数料のほうが加算されると思っておけば問題ないでしょう。

関税+消費税+手数料=合計額

今までの例を踏まえて、海外ショップの運送業者がDHLだったとすると

関税:2,500円

消費税:1,000円

立替納税手数料:1,100円

合計=4,600円となります。

実際の領収書がこちらです。スニーカーの値段が日本円で14,000円弱でしたので、おおよそ計算通りの請求になりました。

ご観覧ありがとうございました!

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